アートオークション

第2回 アートマーケットのトレンド

■現在のアートのトレンド

価値観が多様化し、お客様が好まれるアートも本当に多様化しています。私たちは、とりわけ一般のご家庭のなかで飾られることを想定して、そのなかで映える作品を取り揃えています。

お客様と長らくお付き合いしていますと、住宅事情にあわせて人気の絵画のタイプが変わってきていると感じています。たとえば、60代、70代の方はご自宅に和室があって、床の間に絵を飾る習慣がありましたので、日本画に親しみをお持ちですし、落ち着いた色調の絵画を好まれています。 また、40代から50代のお客様は小さなころから住環境が洋室中心となり、明るいライトが備えてある家で育った方が多いので、その家に調和するようなカラフルなものを好まれたりしています。また、もっと若い年代の方はよりビビッドな作品を好まれていますね。

ビュッフェ「花」
そして、どの年代にも共通して人気なのが、民藝運動に関わった作家たちの作品です。民藝運動とは日常に使う器や雑貨などに美しさを見出す「用の美」を提唱した運動のことです。陶芸家の濱田庄司や版画家の棟方志功などの作品は、いまも根強い人気があります。

先日、スペイン生まれの世界的な高級ブランドが表参道にフラッグシップショップをオープンさせたのですが、そこのデザイナーが、濱田庄司から三代続く濱田窯とコラボした作品を発表したんです。世界的なデザイナーが、日本の古いものを再発見して、現代に引っ張ってくる。こういう動きがあるのがアートのおもしろい点だと思います。時代を越えて人の心を打つものは、新しいアートを作り出す力も持っているんです。

また、図柄だけでなく、作家の人生や作品が完成した背景まで踏み込んで共感し、購入される方もいらっしゃいますね。先程も紹介しましたが、日本からフランスに渡って活躍した藤田嗣治や、日本の絵画、とくに浮世絵に影響を受けたゴッホの絵を見て芸術家になることを決意した棟方志功などは、常に人気です。

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